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キム

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キム
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男性
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O型
Self introduction
ブログタイトルの Anti Newton(アンチニュートン)について・・・

まず,初めにantiという単語ですが,辞書で調べてみると,「反」「対」「抗」「非」という意味です。最近,やたらよく使われている単語ですね。

次に,Newton(ニュートン)についてですが,古典物理学のチャンピオンともいえる偉大な業績を残した,アイザック・ニュートンです。Anti Newton(アンチニュートン):ニュートンに抗うという解釈が適当かと思います。

さて,Anti Newtonを説明するためには,ここでもう歴史上の有名な人物が登場します。ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテです。多くの方は,[若きウェルテルの悩み],[ファウスト]などの小説でご存知と思います。有名なドイツの作家です。実は彼は,作家の肩書きと並べ、詩人,劇作家,科学者,哲学者,政治家の方面でも,多彩な優れた才能を発揮されています。その中で,科学者としてのゲーテは光についての研究を行いました。そして,[色彩論]という研究論文を発表しています。ゲーテは,他のどの作品よりもこの[色彩論]に長い歳月を費やし,力を注いだと言われているほどです。)

この[色彩論]のなかの論争編において,ゲーテはニュートンの光学で論ぜられる[光は屈折率の違いによって七つの色光に分解され、これらの色光が人間の感覚中枢の中で色彩として感覚されるとしているという,色彩が屈折率という数量的な性質に還元されて理解されること]に不満,あるいは危機感を感じ,あのニュートンに真っ向反論しているのです。 このことは,産業革命時代,すでにゲーテは,自然を機械の一部とみなす(自然を主体として捉えない)思想,すべてを科学,数値で評価しようとする機械的(支配的)自然観による自然破壊というものを危惧していたってことです。(今日の地球規模の環境問題を予測していたってことと私は捉えています。)  やはりというかしかしというか,当時は,小説家のたわごととして,相手にされなかったようです。

ここでは→しかし,今日,ゲーテの[人間の精神は不思議と色彩環が示す秩序の影響を受けているように見える]というゲーテの[色彩理論]は,現代医療等の面でも非常に注目され,受容されているようです。さらにいえば色彩に限らずゲーテの思想であった調和的自然観は,すでに環境破壊の深刻化する今日において,ようやく重要視されつつあるのです。

この二人の論争のさらなる内容については,私は専門ではないので,ここではこれ以上の言及は控えたいと思います。(もし不適切な言及が御座いましたらご指摘ください。)

このゲーテの哲学,思想,叡智といったもの(なんとなく濁した言い方ですが(笑))が,私はとても興味がここ数年のあいだにあります。(一方のニュートンについても,晩年,物理学者でありながら,(恐らく政治的背景もあったのでしょうが,)錬金術に没頭したという事実も興味深いところですが)こんな理由というか思考から,ブログのタイトルを決めました。ながなが書いてスンマセン

このカテゴリーは思考の変遷に伴って,随時更新していきたいと思ってます。
最後に,詩人,作家であるゲーテは多くの名言を残していますが,科学者としての言葉で私の好きな言葉があります。

[色彩は光の行為である。行為であり、受苦である。]([色彩論]まえがき)

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